EOS R6, RF70-200mm F2.8 L IS USM  F2.8, 1/8, ISO1250
RWY09にラインナップした東京行きNH618便。滑走路との距離感は伊丹の千里川に似ているが、背景に街明かりが無いのも好い。長秒撮影を試みたいシチュエーションだが、ほぼ全ての便がローリングテイクオフで離陸してしまう。
撮影4日目の夜、787が完全に停止したのは、ほんの一瞬の事だった。
憧れのランウェイショットを求めて
宮崎空港は、宮崎県南東部に位置し、東京・大阪・名古屋・沖縄・福岡と、多くの路線が就航している。四方を山と海に囲まれた宮崎県にとって、空路は正に生命線だ。宮崎から博多まで高速バスで4時間半、特急列車で5時間半掛かるのに対し、空路では約40分の飛行時間だ。
空港から一歩外に出ると、立ち並ぶヤシの木の数に圧倒される。温暖な気候と南国の雰囲気を求めて、多くの観光客が訪れるそうだ。空港の愛称になった「ブーゲンビリア」の花は、空港会社が栽培していると言うから驚きだ。
そんな宮崎空港だが、飛行機撮影スポットは意外にも少ない。空港東側は海と防風林に阻まれて容易には近づけない。空港北側は航空大学校と工場地帯が広がっており、こちらも撮影場所は限られる。
しかし、空港西側となれば話は別だ。RWY09末端付近に立てば、開けた場所から滑走路を見渡す事が出来る。ここでは滑走路を蹴り出した離陸機を、正面から狙いたい。機種は離陸が低いボーイング787が良いだろう。
2022年12月末、繁忙期対応のため東京-宮崎便に787がアサインされた。1日3往復の787投入に、心躍ったのは言うまでもない。迷う事なく冬の宮崎遠征が決定した。
EOS R5, EF500mm F4L IS II USM +1.4x III  F8, 1/1250, ISO320
大きな翼に風を受けて、ゆっくりと機首を上げるBoeing 787。陽炎に覆われていた滑走路は、夕方になると徐々にクリアになり、16時頃には機体が解像するようになった。12月末とは言え、超望遠撮影は陽炎との戦いでもある。
EOS R5, RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM  F8, 1/1250, ISO640 C-PL
空港南側の砂浜には、日向灘の良質な波を求めて、全国からサーファーが訪れる。
波に乗ったサーファーとの絡みは、次回以降への宿題となった。
EOS R5, RF70-200mm F2.8 L IS USM  F2.8, 1/15, ISO500
大晦日の宮崎空港11番スポット。東京からの帰省客を乗せたBoeing 787 JA808Aが、今日もいつも通りに到着した。

あとがき
いかがでしたでしょうか。
これを書いているのが、2023年5月ですから、5ヶ月も前の出来事になります。
今回は、「宮崎に久しぶりに投入された787」をテーマとしました。繁忙期の対応とはいえ、1日に3往復も787が投入されるのは珍しい事です。
写真は宮崎名物のなんじゃこら大福。大福の中に、苺のみならず、栗とクリームチーズまで詰め込んだ逸品です。宮崎遠征の際には、是非食べてみて下さい。