眩いばかりに輝く航空灯火に導かれ、夜の高知に舞い降りたBoeing 787。
コックピット内でのGPWSのカウントが聞こえて来そうな、正に緊張の一瞬である。
冬の朝日を正面から受けて機首を上げる787。そんな作品のイメージを、何年も前から抱いていた。
しかし、冬の低い光線を背に離陸機に正対できる場所は、全国を探しても少ない。
ましてや「787が早朝に離陸する」という条件まで付くと、撮影機会は限られる。
2024年1月、ついにチャンスが訪れた。高知龍馬空港RWY14から離陸する787に、朝の光が注がれる。
10kt近い背風による低い上がり、787らしさを表現するのに、申し分無かった。
月のない新月の夜。東京へ向かう787が、ランウェイライトに浮かび上がる。
Line up and waitを期待したが、既に離陸許可が発出されている。
ランウェイへの回頭が完了する、ほんの一瞬のチャンスを見逃さなかった。
前便の到着遅れにより、約1時間遅れての離陸となったANA568便。雲の隙間から届いた光が機体を照らした。
2,500mの滑走路は山側から海側に向けて下っており、7.3mもの高低差がある。